理系夫婦のうたたねブログ

理系夫婦が好きなことを書いていきます。たまに医学っぽいことを書いていますが、あくまで私見です。

書評 〜3秒で心電図を読む本〜

どうも、研修生活開始から3週経過しました。

正直ちょっと疲れました。日々心が休まることがあまりありませんし、正直何もできないですし。嫌なこともたくさん起きますが、いいことはあまり起きません。僕は勉強は好きな方だと思うのですが、勉強だけやっていればいいっていう時期は過ぎてしまいましたしね。

 

 今日の記事は、昨日買って読んだ本の感想です。

3秒で心電図を読む本

3秒で心電図を読む本

 

普通の心電図の教科書と違って、心電図の細かいところの解説をするような本ではなく、心電図の見方について解説している本です。

 心電図以外の検査ももちろんそうですが、全ての検査には感度と特異度があります。そして感度、特異度ともに100%の検査は存在しません。さらに、そもそも検査前確率がわかっていないと検査後確率は求められません。この検査が陽性なら患者背景がどうであろうが疾患があるというような検査はほぼ存在しないのです。全ての検査には限界があるということは国試を終えたばっかりの僕にとってしっかりと認識しなくてはいけないことでした。国試の問題であればⅡ, Ⅲ, aVfでST上昇があればその所見のみで(問題文を読まなかったとしても)下壁梗塞でいいでしょうが、臨床で胸痛もない20代男性の心電図で同じ所見があってもAMIがある確率は低いと思われます。この本は心電図の限界をわかった上で、どのようにうまく使うべきなのかということを解説していてくれた点に好感が持てました。

 あとタイトルについてですが、確かにこの本の読み方を鍛えていけば3秒で読めるようになりそうです。しかし、それは基本的な読み方がしっかりできるようになってからだと思います。ですから当分僕は時間かけて読むことになりそうです。明日からも頑張ろう・・・